ABOUT

命を賭けるに値する川が、この地球にはまだ残っている。
そして、その川の先に、未だ誰のルアーも届いていない魚がいる。
私はそれを信じ、地図に載らない川を求めた。
バックパックに夢を詰め、釣り竿を杖のように握りしめ、世界という名の広大な水面を、ひたすら彷徨っていた。
元はアクアリウムのプロだった。
ガラス越しに見る、その小さな箱庭で命の営みに魅せられた私は、やがて、その感動を“本物の水”に求めるようになった。
辿り着いたのは南米・アマゾン。
ジャングルの湿度と熱気が肌にまとわりつき、牙を持つ魚はまるで獣のように襲いかかってくる。
濁流の中でひときわ煌めく水面の爆烈。
文明の喧騒が届かぬ密林の奥で、自然と対話し、魚と対峙し、そして自分と向き合った。
そこではただの知識など通用しない。
汗と畏怖と、そして歓喜がないまぜになったあの15年の日々は、冒険であり、試練であり、魂の解放だった。
そして今——
そのすべての経験と、まだ言葉にできない感情を「♛ボンバダ」の製品へと注ぎ込み、その魂をひとつひとつの道具に宿らせている。
机の上では生まれない。釣り誌では語れない。
これは、命と向き合ってきた者にしかわからない“実戦の答え”だ。
それを手にした者には、きっとわかる。
この道具は、ただの釣具ではない。
次の冒険へと、魂を駆り立てる“水面爆烈の起爆装置”。
それは、誰かの手に渡り、再び旅をめるために待っている。